講演会 人々はなぜ「満洲」へ渡ったか(国立市・国分寺市地域生活支援事業) 

この講演会は、「中国帰国者の会」が委託を受けている国立市国分寺市の2012年度地域生活支援事業として行います。市民の方たちに広く帰国者問題を知っていただき、共に考える機会にできればと思います。
2007年に「中国残留邦人新支援法」ができましたが、その実態は年金と生活保護に準拠した給付金制度で、戦後補償とはかけ離れたものでした。その上、支援の対象は基本的には一世のみで、配偶者や二世三世にとっては、日本語学習の機会も少なく、就労支援もほとんどありません。差別や無理解の中、苦しい生活をしている人がまだ多い状態で、帰国者の現状は厳しいものです。
わたしたちは、この現状を変えていくための活動をする一方で、「中国残留邦人問題」を二度と起こさないために学習を続けてきています。
今回は金沢大学の小林信介先生お招きしました。
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■中国帰国者問題から学ぶ
「人々はなぜ「満洲」へ渡ったのか」
〜めまぐるしく変わる社会情勢の中で騙されない、流されないために〜

戦前戦中、大陸侵略の地「満洲」へ多くの人が送り出されました。送出されたのは、「貧しかったから」など、経済的な理由がよくあげられますが、それだけが理由だったのでしょうか。
当時の政策や社会的背景をお話しいただきます。そして、現在を見極める力を得たいと思います。

講師:小林信介先生 (金沢大学大学院 人間社会環境研究科)
日時:2013年2月3日(日) 午後1時30分〜4時00分
(開場:午後1時15分)
ところ:国分寺市いずみホール 会議室  (参加費無料)

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現在、私たちの周りにも原発問題をはじめ、私たちが自分たちで考え、決断しなければいけない問題がたくさんあります。
原発問題からは国策推進のために私たちが騙されていたこと、そしてそれは帰国者問題となんら大きな変わりがない事に、いまさら気がついたりもしています。同時に騙された自分たちにも責任があることを痛感しています。

国に騙されないようにするには、事実を知る努力をし、自分で考え、判断することだと会の学習会の中で話し合っています。それは、私たち自身が、国策を推進する位置に立たされてしまう危険性をいつも持ち合わせていると思うからです。同じ過ちをおかさないよう、小林先生のお話を伺い、中国帰国者問題から「今」を読み解く目を鍛えていきたいと思います。

どうぞご参加ください。