インタビュー記事

 最高裁の裁判長を務められた宮川光治さんが2月に退官され、東京弁護士会の月刊誌『LIBLA』(2012年6月号)に、インタビュー記事が掲載された。
 最高裁判事の任期中、一番記憶に残った事件として、故鈴木会長ら3人が起こした「中国残留婦人国家賠償請求事件」を挙げられている。
 最高裁決定で反対意見を出された宮川裁判長は私たちの記憶にしっかり残っている。鈴木さんも当時、最高裁で受理されなかった悔しさはありつつも、裁判長が反対意見を書かれたことにとても感銘を受けていた。
 「宮川裁判長の反対意見には心を打たれました。これは私たちの今の運動に対して大きな力になるでしょう。そして何よりも私の支えになります。」と言っていた。私たちも、すごく誇り高い気持だったことを覚えている。
 鈴木さんは亡くなる直前まで帰国者の心配をしていた。そして侵略者の一員として送られたこと、大きな力に流されてはいけない、騙されてはいけないと、私達にいつも話していた。
 大きな力が猛威を振るっている現在こそ、私たちは筋を通して自分たちで考え、自分たちで選ぶということをしていきたいと、いま改めて思う。